2010年ニコニコ動画個人的な十選
去年はプレミアム会員が100万人を突破したり、運営が黒字化したりで運営的に明るいニュースが多かったニコニコ動画。素晴らしい動画が沢山投稿されて、僕たちを楽しませてくれました。
ということで、去年のエントリに引き続き、2010年の個人的なおすすめ動画を紹介させていただきます。
ALFvsかめ ぷよぷよ通1本先取(2010/3/22)
まずは、3月22日に行われたぷよぷよ通の大会生放送の最後の部分をまとめた、この動画を。ぷよぷよというと多くの人がプレイしたことがあるであろう有名ゲームですが、日本一を決める戦いとなるとこんなに凄いことになるんですね。メチャメチャ熱い展開で、生放送のコメントも盛り上がっています。
あと、解説のTomさんが、リアルタイムであるにもかかわらず的確に解説しているのにびっくり。この方もトッププレイヤーの一人なのだそうです。ゲームとニコニコ生放送は相性が良いようで、ドラクエ1〜6をリアルタイムでタイムアタックする生放送なども多くの視聴者を集めていました。
【とりあえず】その辺にあるのを必殺技っぽく叫んでみた【叫ぼうぜ】
ニコニコ動画では、キャラクターボイスに関してはオリジナルの素材を切り貼り・加工して作成した動画がほとんどだったのですが、去年くらいから自分で声をあてる動画も多くなってきた気がします。この動画は、そういった方たちが集まって作ったネタ動画です。ネタはネタなんですが、すごく気合が入った作りで面白いです。
こういうのを見ると、ニコニコを通して作られたコミュニティが動画を作成してまたニコニコが盛り上がるというサイクルができているのがわかりますね。
15年前のノートが迷路だった件について
一方こちらは個人の手作り感あふれる動画。ノートに迷路を描くというのは誰もがやったことがあると思うのですが、動画投稿者が小学生のときに作ったこの迷路は、予想を超えた規模と完成度で視聴者を驚かせます。何と言うか、小さいころの気持ちが蘇ってくるような、暖かい気持ちになれる動画ですね。
あまりの面白さに「ゲーム化すべき」という声が出るほどで、実際に多くの人がゲーム化しています。
【V系風アレンジ】蜜蜂 -mitsubachi-【マチゲリータ】
意味不明な歌詞と、どこかで聞いたことがあるようなメロディで、ネットでかなり叩かれてしまった遊助の「ミツバチ」。ところがニコ動ではそういう曲ほどアレンジが流行ります。go!go!選挙とかもそうですね。
この楽曲は、VOCALOIDを使った動画を投稿しているマチゲリータさんが、ミツバチをV系風(ビジュアル系バンドのような感じ)にアレンジしたもので、歌詞もアレンジも秀逸な出来です。歌はVOCALOIDではなく自分で歌っています。マチゲリータさんはまだ若干19才ということなのですが、その投稿ペースと多芸ぶりには驚かされます。
【温暖歌高校重音部】「ふわふわ時間」歌ってみた【ばくおん!!推奨】
2010年のアニメと言えば「けいおん!」というくらいの流行りっぷりでしたが、ニコニコでも多くのMADや歌ってみた、演奏してみた動画が投稿されました。最近のニコニコではコミュニティが発達していて、楽器演奏者やイラストレーター、動画編集者、歌う人が協力して、凄いクオリティの動画が作られます。
こういう、無条件にニコニコできる動画って良いですよね。コメントもノリノリで面白いです。
【第4回MMD杯本選】Chaining Intention【PV】
2008年に発表された3DPV作成ツールMMD(MikuMikuDance)は、無料で使えるにもかかわらず充実した機能、ミクのモデルが標準で付いてくるというスタートアップの簡単さ、低スペックなPCでも使える動作の軽さにより、多くのユーザーを得て、それを用いたたくさんの動画がニコニコに投稿されるようになりました。
2009年には物理演算対応によりスカートのヒラヒラや髪の毛の揺れを自然に表現できるようになり、また2010年1月にはセルフシャドウ対応、また9月に発表された追加ツールのMikuMikuEffectにより今までAfterEffect等がなければできなかった効果が使えるようになるなど、凄いスピードで進化しています。
MMD杯という動画コンテストも定期的に行われており、動画のレベルも回を追うごとにどんどん向上しています。第四回で優勝を飾ったこちらの動画は、「あざとい」とまで言われるLat式モデルの魅力を、多彩な映像効果で最大限引き出した作品。本当に息を飲むほどの映像美です。PCのスペックが十分であれば、是非HD版を全画面化して御覧ください。
【MMD】Ding-Dong【PV】
MMDからもう一つ、第五回MMD杯で準優勝となったこちらの作品を。正統派の音楽PVで、バンド演奏の様子をPV化した、いわゆるMMD-Band_Editionというタグが付く種類の動画なのですが、そのモーションはまるで生きているようで、とても手で付けたとは思えません。
2010年1月6日現在、魂実装済みというタグが付いていますが、これはMMDの動画に対する最上級の賛辞を表すタグです。基本的に投稿者がタグロックする種類のタグではないということもあり、これがいつも付いている動画はMMD動画の中でも一握りです。この動画は、まさしく「魂実装済み」タグに相応しいものだと思います。
オサレPによるオリジナルのPVも素晴らしいので、ぜひどうぞ。
【okailove】ヲタ芸打ってみた!【5人揃って】
オタ芸というのは、一部のオタクが行う、派手な動きを伴う踊りのことで、アイドルや声優の曲に合わせて行われることが多いです。この動画はその様子を撮影したもので、動きがユニークな上に驚くほどキレがあって、とにかく見ていて楽しい動画です。出処がよくわからない感動が込み上げてきますね。
ネタっぽいことをしていても、真剣にやっている気持ちが視聴者に伝わってくるのだと思います。
【MAD】ヱヴァ新劇でデュラララ!!OPパロ
2010年のアニメと言えばけいおん!というくらいけいおん!が持って行ってしまった年でしたが、同時に放送されていたデュラララ!!も面白かったです。特にオープニングとエンディングがすごくかっこ良くて、ニコニコ動画では数多くのパロディ作品が投稿されました。アニメは観たことないけどOPとEDは何回も聞いたというニコ厨の方も多いのではないでしょうか。
この動画はその中の一つで、オープニングをエヴァ新劇場版の映像と音声を使用して再現したものです。ニコニコに投稿されるMADは数えきれないほどありますが、これほどの完成度のものは見たことがないです。とにかくかっこいいし、中盤からの盛り上がりが最高です!
EDパロではこちらのグレンラガン手書きMADが素晴らしかったので、ファンの方にはオススメです。
サンドウィッチの不思議・前編
「サンドイッチは、サンドイッチ伯爵がカードゲームをしながら食事をするために発明した」というのはよく聞く話なのですが、それって本当なんでしょうか。アニメMADやVOCALOIDが目立つニコニコ動画ですが、歴史カテゴリの中にはこういう話題を扱った動画もあります。
前・中・後編合わせて40分の長い動画ですが、とても分かりやすいですし、歴史について断片的に知っていることが繋ぎ合わされる感じがして面白いです。
ということで...
10個紹介させていただきました。僕は年ごとにマイリストを作っているのですが、2010年は500個の枠が足りなくなってしまうくらい面白い動画が多い年でした。2011年も面白い動画がたくさん投稿されたらいいなあと思います。
Webmail windowというUSB接続のLEDランプを制御するプログラムを作りました
プログラム開発の現場では、チームで共有のビルドマシンを置き、そこで自動ビルドや自動テストを行うのが普通だと思います。ビルドやテストに失敗するとエラーメールが来るように設定したりするのですが、それだけでは気づきにくい場合もあります。チームによっては、マヌケな音を鳴らしたりするところもあるそうです。
そもそもプログラム開発の現場というのは、理不尽が幅をきかせる恐ろしい環境ですから、多少面白いことをしたりして気を紛らわせたくなるものです。僕もビルドやテストに失敗したときに何か面白いことができないかといろいろ考えて、ちょうど一年ほど前に、「失敗したら赤いランプが付くようにしたらどうだろう」と思いつきました。ある種の見える化になりますし、失敗した感じがよく出て面白いのではないか、と思ったのです。
ただ、PCからランプを制御する、というのは意外に難しいです。単にUSBから電源を取る、というものであればたくさんあるのですが、それをプログラム的にコントロール可能なものはなかなか見つかりませんでした。例えばこのような製品もあったりするのですが、いくらなんでも高すぎます。
ネットでは結局見つからなかったので、東京に行く用事があったついでに秋葉原によって探すことにしました。そこで見つけたのが、Webmail windowという製品です。ネットで探してもこのAkiba PC Hotlineの記事以外は全くと言っていいくらい情報がない上に、
動作が怪しくて、動く場合と動かない場合がある。正直、よくわからない
と店員に言われてしまうような代物ですが、USB給電でLEDを使用、青、赤、緑の三色に対応と、ハードウェアのスペックはまさに僕の理想通りです。値段もそれほど高くなかったので、早速買ってきました。
ただ難点なのは、ソフトの柔軟性が低いことです。Webmail windowというくらいなので、本来の目的はメールが来たことをユーザに知らせることであり、逆に言うと付属のソフトではそれしかできません。メールの送受信をスイッチにすることはできなくはないのですが、信頼性が低いですし、そもそもビルドマシンでそんな動作が怪しいソフトを動かすのは怖すぎます。ということで、買ったはいいのですがお蔵入りになってしまいました。
ただ、考えてみると、ハードウェアとしてそんな複雑なことをしているとは思えないですし、自分でデバイスドライバを書くという手もありそうです。ということで今日一念発起してやってみたら、意外と簡単にできてしまいました。以下にレポートとプログラムを公開したいと思います。
まずハードウェアとしての基本的な挙動なのですが、USBにWebmail windowを接続すると、HIDデバイスとして認識され、自動的にマイクロソフトドライバがインストールされました。HIDデバイスというのは、マウスやキーボード、ジョイスティックのようなUSBデバイスの総称で、ある程度似通った仕組みでコントロールすることができます。
デバイスマネージャを見た限りでも、普通にHIDデバイスとして機能しているように見えます。この画面でわかるのですが、ベンダIDは0x1294、プロダクトIDは0x1320となっています。よって制御するための手順としては、
- HIDデバイスのリストを取得して、ベンダIDとプロダクトIDがWebmail windowのものになっているデバイスを探す
- それにデータを送り込んでLEDを制御する
ということになります。問題はどのようなデータを送り込んだらLEDの付き方が変わるのかなのですが…これは正直検討が付きませんでした。そんなに複雑ではないだろうと予測できますが、最悪プロトコルを解析しなければいけません。
もしかしたらWeb上に情報があるかもと思い、基板を見てみることにしました。
恐ろしくシンプルな基板です。真ん中にあるのがLEDですね。複数の色のLEDがセットになった部品のようです。ICは左側に一つしかないので、これがUSBの制御もしているはずですが、刻印も何もないので調べようがありません。残念ながら、基板からは情報が得られませんでした。とりあえず手当たりしだいにデータを送ってみるしかなさそうです。
ネットで調べてみると、WindowsでUSBの制御を行うには、Windows Driver Kitが必要のようです。早速ダウンロードしてインスートールし(結構でかいです)、HIDデバイスのhclientというサンプルを動かしてみると…あっさりWebmail windowを認識して、データを送り込むことができてしまいました。0を送ると付かないまま。1だと…緑になる。2だと…赤。ということは…と考えて、7を送ると、白色になりました。つまるところ、bit0,bit1,bit2に対してそれぞれ緑、赤、青が割り振られており、bitが立っている色が付くということのようです。LEDが付かない状態も含めると、8状態あることになります。
黄色もできるというのは説明書になかったので儲けた感じでした。例えば赤がビルドの失敗、黄色がテストの失敗というような感じで使い分けられそうです。
写真の撮り方がうまくなくて、光量が少ない感じになっていますが、実際には結構目立ちます。
というわけで、サンプルを元に作ったのがgithubに上がっているプログラムです。コンソールプログラムになっていて、使い方は
webmailwindow.exe -c [r|g|b|rg|rb|gb|rgb|none]
のような感じで、付けるLEDの色を指定します。つまり、
webmailwindow.exe -c r
とすれば赤のLEDが付きますし、
webmailwindow.exe -c rgb
では全てのLEDが付くので白になります。LEDを全部消すには
webmailwindow.exe -c none
です。非常駐で、LEDのパターンを変えたらすぐに終了します。点滅させるような用途だと、終了せずに一定間隔でスリープしながら動作するようにプログラムを修正した方がよいですね。
もしWebmail windowを持っている方で、使ってみたいという方は、README.txtに書いてある手順でビルドしていただけたらと思います。
今回はWebmail windowの仕様の単純さと、Windows Driver Kitのサンプルの優秀さに助けられた感じでした。さすがマイクロソフトだと思います。こういうデバイスはプログラムの制御次第でいろいろ面白い使い方ができそうで、楽しいですね。
音楽と物語
ずいぶん前のことになってしまうのですが、この記事で書こうとしていることを最初に考えたのは、ニコニコ動画でVOCALOIDを使った曲を公開しているVOCALOIDプロデューサーの一人、ジミーサムP(ニコニコ動画の外ではOneRoomというアーティスト名を使用しています)のこの曲を聴いたときです。もし時間があったら、まずは聴いてみてください。
この曲を聴いてみてどう思ったでしょうか。ふうん、いい曲じゃないかという人もいるでしょうし、あんまり好きじゃないなあという人もいると思います。
ただ、僕はこの曲を聴いたとき、自分でもびっくりするくらい心が揺れ動くのを感じました。そして、なぜ自分はこんな感情を覚えているんだろうと考えました。整理してみると、これには以下のような事情があります。
僕は元々ニコニコ動画に入り浸っていて(いわゆるニコ厨です)、VOCALOIDを使って作られた楽曲を聴くのが好きでした。その中でもジミーサムPの曲がとても好きで、よく聴いていました。最初に聴いたのがどの曲か、よく憶えていないのですが、確かMikuMikuDance関連の動画をあさっていて、SceneのPVに当たって、なんじゃこりゃと思ったのが最初だったと思います。
ジミーサムPはその後も素晴らしい曲をたくさん発表し、2009年の7月には、Toy Boxというアルバムもリリースしました。このアルバムはオリコン週間総合21位を達成し、Amazonのカスタマレビューを見てもわかるとおり、高い評価を受けています。
しかしアルバムを出したあと、かなり長い間新曲の投稿が途切れることになりました。ジミーサムPの動画に集まる人たちの中では、もしかしたらアルバムの評価が高かったことで逆にプレッシャーになってしまったのではないか、もう新曲は投稿されないのではないか…と心配する人も出てきました。実際、ニコニコ動画で音楽を発表している人たちの中には、そんなふうに姿を消してしまう人もいるのです。
そんな中、数カ月ぶりに投稿されたのが、上記のNo Logicです。
大体それで良いんじゃないの 適当だって良いんじゃないの
http://dic.nicovideo.jp/v/sm8228650#h2-2
少し不安残したほうが 楽しく生きられるんじゃないの
歌い出しの歌詞だけを見ると、適当に楽しくやっていけたらいいんじゃないですか、という気楽な内容に見えます。しかし、ジミーサムPが適当とは程遠い仕事をする人であることは、ファンはよく知っています。何しろ、ジミーサムPのファーストアルバムであるToy Boxでは、既に投稿された曲のVOCALOIDの歌を全て修正し直しているのですから。新曲も収録されていますし、投稿されたものをそのまま収録しても誰も文句は言わなかったはずです。
単に気楽な人なら、思い悩むこともないでしょう。もっと完璧にしたいのにできないという苦しみを知っているからこそ、このような楽曲を作ることができるのではないでしょうか。
ジミーサムPは動画のコメントをよく見ていますから、ファンが心配していることは知っていたと思います。おそらくNo Logicには、何が自分らしいのかはまだわからなくて、苦しいこともあるけど、これからも自分のペースで音楽を続けていきますよ、というメッセージが込められていたのではないでしょうか。
これはあくまで僕の妄想であって、ジミーサムPはNo Logicが制作された経緯についていかなる説明もしていません。だけど、彼がファンの声を受け止めて、それに応える曲を作ってくれたという考えは、僕の心を揺れ動かしました。そこにはたぶん、物語があったのだと思います。
考えてみると、僕が一番に音楽を聞いていたのは高校生のときで、当時の僕はミュージックスクエアというNHK-FMの音楽番組の熱心なリスナーでした。パーソナリティは中村貴子さんという方で、明るく楽しい語りですが、時々自分の好きなバンドや音楽のことを熱心に語るのが印象的でした。
例えば中村貴子さんはSpitzがブレイクする前から好きで、ロビンソン以前は曲が出るたびに「今度はいける!」と思うのですがなぜか売れず、ロビンソンでようやくブレークした、という話をしていました。そんな感じで番組ではロビンソン以前の曲、「青い車」や「スパイダー」、「裸のままで」もよく流れており、僕はCDを買う前に曲を覚えてしまっていたくらいでした。
自分の好きなバンドの曲が売れて、メディアに取り上げられて嬉しい、という経験は、多くの人にもあるのではないかと思います。Spitzの楽曲が素晴らしいのはもちろんですが、僕は当時、中村貴子さんが語ってくれるような、音楽にまつわる物語に惹かれていたように思います。
音楽を楽しむ上で、それにまつわる物語を楽しむ、というのはかなり大きな比重を占めるのではないでしょうか。そして、インターネットが普及して情報の広がり方が変わったことによって、従来のテレビやラジオを主体として提供される物語だけでは、ファンを満足させることが難しくなっているのではないかと思います。その代わりに、ニコニコ動画を通じて提供される曲とその物語が確実に人々の心を掴み始めています。
例えばカラオケJoySoundの週間総合ランキングを見ていただくとわかるのですが、トップ10の半分以上がいわゆるVOCALOID曲になっています。この傾向はかなり長い期間続いていて、若年層へ浸透していることがよくわかります。
ニコニコ動画に投稿される曲は、特徴的な広がり方をします。VOCALOIDが歌う曲が投稿され、人気が出ると、それを「歌ってみた」動画が投稿されます。そして、ギターやドラムのパートを演奏する「演奏してみた」動画を投稿したり、その曲を用いたPVを作成したり、アレンジ・リミックスを投稿する人も出てきます。さらにその上でコメントによるユーザ同士の交流が行われます。その流れは全く制御不能・予測不能です。また、VOCALOIDプロデューサーの中には、ニコニコ生放送でファンと直接交流を持つ人達もいます。この流れに慣れてしまうと、既存マスコミや音楽レーベルが作り出す物語は、どうしても色あせてしまいます。
CDが売れなくなったと言われ続けて久しいですが、少なくとも僕は、以前よりずっと、まるで高校生のときのように、音楽を楽しむようになりました。この流れがどうなっていくのか、正直わかりません。ニコニコ動画を中心とした音楽の広がりは、GDPには全く寄与しない、従来とは異なる活動であり、おそらくニコニコ動画の運営にも制御できないでしょう。もしかしたら音楽は、マスコミというものができる以前の、アーティストと聴く人がもっと身近だった時代に戻っていくのかもしれません。
最後に、ジミーサムPの曲を一つ紹介して終わりにしたいと思います。この曲はVOCALOIDを使った曲ではなく、公式には歌詞すらありませんが、多くの人に愛されています。僕はこの曲が、ジミーサムPの音楽に対する考え方を象徴しているような気がして、とても好きです。「No Music, No Life」をどうぞ。